今日は小さなご褒美を

美味しいもので幸せになろう

CO・OP旨焼あごだし鍋つゆ

                                          

                                       

久しぶりに雪を見た。

10数年ぶり、だとおもう。

前に降ったときはわずかに積もった雪をかき集めて雪だるまを作った。

さすがに今は作ろうとは思わない。

子供も付き合ってくれないし。やるといわれても困るし。

また雪が降るのを見られるだろうか。今はただ眺めることにした。

 

買い物行きたくないな

そういえばコープのプレゼント企画で鍋つゆを貰っていた。

関田農園の長ねぎの紹介動画を見てクイズに答えたのだった。

こんな天気だと農家さん大変だよな。

ありがとう農家さん。

 

あり合わせで作ったから豆腐が厚揚げなのはご愛敬。

でも鍋には豆腐のほうがいいと思う。

 

一昔前は今年の流行りの鍋つゆみたいなのがあった気がする。

今もあるんだろうか。流行に疎いのでわからない。

 

でもこういう寒い日は正統派、というかオーソドックスなのが沁みる。

焼きあごだしつゆ、安定感のあるしょうゆ味にだしのうまみが強く効いてておいしかった。

締めの日本そばでしっかり最後まで堪能した。

ありがとうおうちコープ。

 

翌日アスファルトの上の雪は解けてなくなっていた。

森島おはぎ

             

幼いころ、お彼岸で親戚が集まると伯母はいつもおはぎを持ってきた。

ものすごく甘くて大きいやつ。

伯母は歯に衣着せぬ人で、小学生のころから塾に行くなんてとか

女がいい大学に行っても無駄とか言っちゃう人だったから正直苦手だった。

 

でも伯母が持ってくるおはぎはおいしかった。何より大きかった。

 

大人になって実家を離れ、親戚との縁も薄くなってしまった。

伯母はもうおはぎは持ってきていないと母から聞いた。

 

森島おはぎのことは仕事仲間に教えてもらった。

うまく説明できないからとにかく一度食べてみろと。

近所のモールで期間限定で出店しているからと昼過ぎに出かけたら売り切れ間際だった。なんてことだろう。かろうじて4つ確保できた。

 

さてこのおはぎ、すごく大きい。

一目見てあの伯母のおはぎを、ずっと食べたかったあいつを思い出した。

 

そして肝心のお味だが、伯母のおはぎとは全然違った。

甘さ控えめで塩がきりっと効いている。

そして餡に包まれたコメが一粒ずつ口の中でほぐれる。ほぼおにぎり。

 

仕事仲間が詳細を教えてくれなかったのもなんとなくわかる。

大げさに言えば既成概念を崩された。

塩味のきいたおはぎをおいしいと思える自分はきっと大人になったんだろう。

 

伯母は戦争を経験した世代で、長姉として一生懸命な人だった。

態度が大きいのも口が悪いのもその苦労ゆえだろう。

今なら伯母のことも受け入れられる気がする。

塩おはぎもおいしいと思える大人になったんだから

三陸わかめのスープ

           

幼馴染のお母さんが三陸出身だった。
たまにおじいちゃんが極寒の中で採った初物のわかめをおすそ分けしてくれた。

集団就職三陸から東京に来てひどく寂しかったといっていた。
そして私が東北に就職してしょっちゅう東京に戻っているのを見て羨ましがっていたと母から聞いた。

どちらかといえば裕福な家庭だったから当時は長期休みでいくらでも里帰りできるだろうと思っていた。

でも今自分が家庭を持ってみて、彼女の気持ちがなんとなくわかる気もした。
子育てで時間がないのもあるけど、それ以上に一度出た家はすごく遠い。
母はことあるごとに帰ってこい、孫の顔を見せろというけれど
もう自分の居場所ではないんだと感じている。
だから訪れるのを決めるまでにすごく体力がいる。

両親には申し訳ないがそんなわけでしばらく実家には帰っていない。
故郷に帰りたいといっていたおばさんが今はうらやましい。

 

三陸わかめはぷりぷりしていて海のにおいがする

 

いんげんの胡麻和え

                                                    

           

今年の冬はなんだか暖かい。お気に入りのコートをまだ着ていない。

それなのについストーブを点けて手をこすり合わせてしまう。

1月だから、冬だからと頭が思い込んでいるんだろうか。

これはよくない。

 

暖かさを体に取り込みたい。

 

トマトとかキュウリは違う気がした。まだちょっと早い。

春のものが食べたい。

 

冷凍庫にさやいんげんがあった。

普段は細かく切ってお味噌汁に放り込むが、今日はこの長いまま食べてしまおう。

すりごまとお砂糖とお醤油。分量は適当。

甘くて柔らかな胡麻と対照的に歯ごたえのあるインゲンから青い香りがした。

なんとなく初夏っぽい味だなと思った。

 

そうインゲンっていつの野菜だろう。

 

【さやいんげんの旬は5月から7月頃で…】

【北海道では秋に旬を迎えることも…】

 

北海道。秋にも旬…

 

とりあえずストーブから離れようと思う。

 

           

ええ、北海道産です

 

おしるこ

             



いつの間に大きくなったはずの背中が、小さく硬く強張っていた。
家に帰ってきてからずっと、ピクリとも動かない。

 

試験が近づき緊張しているのか。友達と喧嘩したのか。

若い頃の自分が重なり、曇天も相まってたまらなく息苦しかった。

 

そっと台所に移動し【とっておきの棚】を開けた。

ゆであずきの缶詰。粒がつやつやに輝いている特別なやつ。

仕事がきつかった日にアイスクリームに山盛り載せてこっそり食べようととっておいたものだけど。

 

“おしるこ、たべる?”

 

ほんの少し背中が動いた。
こういう時は焦っちゃいけない。無理に会話しようとしちゃいけない。

 

うつむいたまま、ふうふうと椀に息を吹きかけている。

そしてゆっくりひとくち。

そのあとはあっという間に平らげてしまった。

 

“ごちそうさま。おいしかった”

"うん"

 

少しいつもの声に戻った。

ほら、こういう時は何も言わず見守るのが一番なんだ。

決して、決してお餅をほおばってしゃべれなかったんじゃないんだ。